非接触型アイトラッカー FX3

外乱光にも強い自動車開発に適したアイトラッカー

自動車、ドライビングシミュレーター、コックピットといった環境で、両眼の注視点や眼球運動、空間中の頭部位置などのデータの取得ができる高性能なアイトラッカーです。
視線解析ソフトウェアの他、目の開閉度や運転中の認知負荷をご確認頂けるアドオンソフトウェアもございます。

概要

「FX3アイトラッカー」は非接触タイプのアイトラッカーで、ドライバーの動きを拘束する事なく運転行動中の視線データを計測できます。両眼の高精度な注視点データをロバストな環境でも計測できる高性能のアイトラッカーです。

「EyeWorks視線分析ソフトウェア」を使えば、視線計測のテスト設計、レコーディング、データ解析を全て行うことができます。注視点や停留時間、被験者グループの注視を簡単に可視化します。動画の興味領域分析も可能です。

頭の回転(3軸)とまぶたの開き具合を計測可能な「Facekit Module(フェイスキットモジュール)」とワークロードを評価可能な「Workload Module(ワークロードモジュール)」がございます。フェイスキットモジュールは、顔の特徴点を取っているため、サングラスをつけていても計測可能です。

FX3アイトラッカー

特徴1 自動車運転の研究で定評のあるFX3アイトラッカー

FX3は直径4cm、長さ17cmのシリンダー状アイトラッカーです。電源供給及びPCとのデータのやり取りは専用のUSBケーブル1本で行い、システム構成をシンプルにしています。外部映像を取り入れるには、付属のシーンカメラを使います。シーンカメラで映した対象物を使って簡単にキャリブレーションを出来ます。さらにFX3は独自のアルゴリズムにより照明環境に対するロバスト性が優れています。そのため周囲の明るさが複雑に変化する車の運転席やコックピットなどでも安定したデータ計測が可能にしています。

特徴2 「FX3リンク」を使って視線計測範囲の拡張

アイトラッカー1台の場合、計測可能なトラッキングエリアは、水平60°上下45°となります。「FX3リンク」により、FX3アイトラッカーを最大3台まで接続できるようになりました。最大水平180°の範囲における視線計測が可能になります。例えば前方の風景とドアミラーなど、1台のFX3アイトラッカーでは不可能だった広い範囲を見る時の視線データを計測できます。日本では、2台リンクによる計測が多いです。

特徴3 選択可能アイトラッカーの設置向き

通常非接触のアイトラッカーは水平方向での設置は一般的となりますが、FX3アイトラッカーは垂直での設置でも人目をトラッキング可能です。水平方向のトラッキング範囲は狭くなりますが、空間制約を受けにくいアイトラッカーでございます。

技術仕様

技術仕様 FX3
サンプリングレート 60Hz
FX3から被験者までの距離 40~80cm
ヘッドボックス(FX3から被験者までの距離が65cmの時) 31cm × 40cm
注視視野範囲 水平方向:左右30度ずつ
垂直方向:上30度、下15度
注視精度 0.78度(平均値)、0.59(標準偏差)
外形寸法 170mm(幅) × 40mm(直径)

EyeWorksソフトウェア

特徴1 研究者が研究者のために開発したソフトウェア

視線計測のテスト設計、レコーディング、解析の全てを行う事ができます。また、注視のスキャンパスや停留時間、被験者グループの注視を簡単に可視化します。動画の興味領域分析も可能です。EyeWorksにはSDK「AppConnect SDK」が標準で付属しているため、FX3で計測したデータをリアルタイムに利用できます。視線データは、ヒートマップ、ゲイズトレース、クラスター分析、統計ツール、ビースウォームの視線データとしてビジュアル化されます。

特徴2 1台のFX3で最大5つのエリアの視線データを計測

マルチディスプレイモジュール(標準機能)により、トラッキング範囲内で、最大5つのエリアにおける視線計測が可能です。ソフトウェア上での設定のため、セッティングが簡単です。各エリアはローデータにもタグが付きますので、エリア間の視線移動なども評価できます。

EyeWorksアドオン

アドオンソフトウェア1  ヘッドトラッキング、まぶたトラッキングを可能に!Facekit Module

有料アドオンソフトウェア「Facekit(フェイスキット)モジュール」は、キャリブレーション不要で、視線データの計測と同時に被験者の頭の回転(3軸)とまぶたの開き具合(まばたきの間隔 ・頻度 ・スピード)、また、ドライバーの頭の絶対位置(X, Y, Z)や⾓度(Roll, Pitch, Yaw)の6 ⾃由度(6 Degrees of Freedom)を正確に計測します。メガネやサングラスをしていても計測可能です。視線データを計測できない状況でも顔の向き、頭の⾓度を計測し続けることができるため、視線計測の復帰も早くなります。

アドオンソフトウェア2  ドライバーのメンタル負荷の予測値をリアルタイムに算出!Cognitive Workloadモジュール

有料アドオンソフトウェア「Cognitive Workload(コグニティブ ワークロード)モジュール」を使えば、視線を計測しながら同時に視覚と聴覚によるメンタル負荷インデックスを簡単に追加できます。典型的なマルチタスクである運転におけるドライバーの実⾏機能の評価、メンタル負荷に関する様々な疑問に貴重な指標を提供します。

  • ⾃動⾞はスマートになったが、ドライバーの視覚と聴覚の負荷は増⼤していないか?
  • 同じコース、同じ天候で初⼼者と経験者ではどのぐらいメンタル負荷が異なるか?
  • 同乗者に話しかけられると、ドライバーにはどのぐらい負荷がかかるか?
  • カーナビの案内は、音声情報と視覚情報ではどちらが効果的か?

【参考】Cognitive Workloadモジュールの背景

瞳孔は円形と放射状の二組の筋肉で囲まれています。円形の筋肉は光に反応して収縮しますが、放射状の筋肉は心理的状態、ストレス状態により収縮します。ICAは後者による瞳孔径の変化のみを測定します。この特許取得済みの革新的な計測手法は、当初アメリカの海軍研究所のプロジェクトとして(DoD)のサポートのもとに開発されました。

その後この技術はアメリカの公的機関、例えば連邦航空局(FAA)、FAA、NASA、海軍、空軍、DARPA、TSA等のプロジェクトに利用されてきました。民間ではアメリカのほか、各分野の国際的なリーディングカンパニーや研究所、医学施設などでも採用されています。

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