From 大竹
ニオイを嗅ぐと昔の記憶がぶわーっと思い出すことってありますよね。
毎日満員電車に揺られ通勤していると、結構色んな匂いがします。
その匂いのうち特定のニオイが鼻先に入ってくると、その匂いに関連した思い出が鮮明に甦ってきます。
そしてその時の感情、もうとっくに忘れ去ってしまったはずの感情までもが甦ります。
特に香水のパワーはすごい。
そのものズバリな匂いだと、あの頃の淡い記憶、感情がよみがえって来たり来なかったり・・・。
ということで「ニオイの力ってすごいなー」なんてことをなんとなく思っていたのですが、それについて書かれている本を偶然見つけました。
それが今読んでいるニューロマーケティングの本です。
どうやらこの現象は「ニオイの情報がどのように脳に伝わるか?」というところにその原因があるそうです。
五感のうちニオイの情報、つまり嗅覚だけは他の四感(視覚、聴覚、味覚、触覚)とは違う経路で脳に伝わる。
嗅覚以外は大脳新皮質(新しい脳と言われる部分)を経由する。そしてこの部分で理性的な判断や認識がされる。
しかし嗅覚だけは大脳辺縁系と呼ばれる部分に直接ダイレクトに伝わるのだそう。
この大脳辺縁系は古い脳と呼ばれ、『感情や本能を支配する中枢』。
そのため匂いの情報を感知するとそれに係わる記憶やその時の感情が鮮明に思い出される、という原理だそうです。
なるほどねー。
ニューロマーティングの本なので当然ですが
このニオイの持つ強力な力をマーケティングに応用すべしとこの本は言っています。
次のような実験結果があります。
スニーカーを二足と、良い香りのする部屋と無臭の部屋の二部屋を用意。
それぞれの部屋にスニーカーを一足ずつ置き、消費者にそれぞれの部屋に入ってもらい、そこにあるスニーカーの評価をさせる。
その結果、84%の消費者が良い香りのする部屋にあるスニーカーの方が優れていると評価したそうです。
それ以外にもブランドロゴと同じように独自のにおいを創り出し大切に育てブランディング強化に成功した会社もあります。
その匂いを嗅ぐとその会社のサービスを受けた時の良い記憶が無意識のうちにありありと思いだされる。
なるほどー。
このニューロマーケティングの本、なかなか面白い。
またこのブログで共有できる情報があればご紹介しますね。
大竹 賢司